吉田昌郎元所長が死去 原発立地首長ら悼む声
福島民友新聞 7月10日(水)13時11分配信
東京電力福島第1原発事故の収束作業を現場で指揮した元所長で、東電執行役員の吉田昌郎(よしだ・まさお)氏が9日午前11時32分、食道がんのため都内の病院で死去した。
58歳。大阪府出身。葬儀・告別式は未定。 本県の原発立地町の首長などから悼む声が相次いだ。
福島第1原発が立地する大熊町の渡辺利綱町長は「大変な時期に頑張ってもらった。
感謝したい」と冥福を祈った。
原発事故後、3月に渡辺町長に吉田所長から電話があった。
「このような事態になって申し訳ない」という趣旨の謝罪の一報だったという。
同原発が立地する双葉町の伊沢史朗町長は「原発事故ではリーダーシップを発揮、事故の対応と収束作業に命懸けで取り組んだことに敬意を表したい」とのコメントを寄せた。
福島第2原発が立地する楢葉町の松本幸英町長は「原発事故の責任を感じながら収束に向けて命懸けで尽力した。心から弔意を表したい」とし、
富岡町の田中司郎副町長は「困難な状況の中で事態の収拾に当たったことに敬意を表したい」と談話を寄せた。
浪江町の馬場有町長は「テレビ会議で臨場感あふれる場面が印象的。技術者として原子力発電所を制御できなくなり、
大惨事を招いたことは不覚だったろうと思うと、心が痛む」と思いやった。
双葉地方町村会長の山田基星広野町長は「原発事故当時、政府が動かない中で頑張っていただいた。非常に残念に思う」と述べた。
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