北日本新聞 1月14日(月)8時56分配信
県内各スキー場の来場者数が回復の兆しを見せている。1980年代後半のスキーブームを体験した世代が、子どもたちを連れてゲレンデに戻って来たようだ。
今シーズンは、昨年末にまとまった積雪があったことも追い風となっており、関係者は安定した積雪を期待している。
3連休中日の13日、牛岳温泉スキー場(富山市山田小谷)には今シーズン最多となる約4千人が訪れた。
3基のリフトをフル稼働させ、運行速度を毎秒3メートルから3・3メートルにアップしたが、乗り場には終日長い列ができた。
同スキー場の来場者数は90年度の約18万人をピークに、温暖化に伴う雪不足やブーム衰退の影響で年々減少。
2006年度には約4万3千人まで落ち込んだが、昨年度は約6万8千人まで回復。今シーズンも前年同期並みで推移しているという。
立山山麓のらいちょうバレーエリア(同市本宮・大山)やイオックスアローザ(南砺市才川七・福光)も増加に転じている。
05年度に7万人を割り込んだらいちょうバレーには昨年度、約8万5千人が訪れた。イオックスも、この数年は毎年数千人ずつ増えているという。
牛岳温泉スキー場の松島憲作所長は「バブル期のブームの洗礼を受けた世代が、再びスキーに目を向け、人気が再燃したのかもしれない」と言う。
この日の牛岳は、家族連れやシニア層の姿が目立った。家族4人で訪れた古畑健二さん(44)=富山市東猪谷(細入)、会社員=は「息子たちにスキーの楽しさを伝えたくて再開した。ブームのころが懐かしい」と話した。
今冬は、早い時期に雪が降ったことも、来場者が増えた一因となっているようだ。
立山山麓は例年より10日早い12月15日にオープン。昨シーズンの同時期に比べて来場者は1〜2割多いという。
同スキー場を運営する大山観光開発は「シーズンを通じて、全面滑走可能な状態が続くことを期待したい」と話している。
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